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カリキュラムの概要

コースワーク全体構造

  日本語科目名 英語科目名 単位数
1年目 基礎生命医科学 Basic Medical Sciences 6
臨床医学 Clinical Sciences 2
基礎領域実習1 Dissertation Research I 5
2年目 基礎領域実習2 Dissertation Research II 6
異分野領域実習 Laboratory Rotation 3
基本プログラム Interdisciplinary Biomedical Sciences I〜VI 6
海外インターンシップ Internship Abroad 2
3年目以降 生体統御医学A Integrated Biosystems A 5
生体統御医学B Integrated Biosystems B 5

*上記は平成28年度までの履修開始学生 履修科目

  日本語科目名 英語科目名 単位数
1年目 基礎医科学 Basic Medical Biology 1
臨床医科学 Clinical Medicine 1
基礎領域実習1 Dissertation Research I 5
2年目 基礎領域実習2 Dissertation Research II 6
異分野領域実習 Laboratory Rotation 3
基本プログラム Interdisciplinary Biomedical Sciences 4
3年目以降 生体統御医学A Integrated Biosystems A 5
生体統御医学B Integrated Biosystems B 5

*上記は平成29年度以降の履修学生 (2年次編入を除く) 履修科目


1年目コースワーク

講義名 内容
基礎医科学
人体形態機能学分野、分子医学分野、病理・病態学分野、集団社会医学分野の4分野にわたって、生命医科学の基礎を学ぶ。

到達目標:

  1. 人体の構造と機能を理解できていること
  2. 分子細胞レベルで、人体と臓器の仕組みを説明できること
  3. 病態を分子機構、細胞機能の破綻として説明できるようになること
  4. ライフスタイルや、社会状況と健康との関係について論理的に説明できること
  5. 生命倫理についての十分な知識を身につけ、研究を行う上での心構えをもてること
  6. 法医学の問題について十分な知識を得ること

臨床医科学

 

ヒトの疾患の病態、原理について広く学び、現在の治療法について理解する。病院での現場を知り、医療への貢献への意識を高める。

到達目標:

  1. 疾患について成因、病態を説明でき、その治療法の考え方を説明できること
  2. 医療へ貢献するマインドをもてること
基礎領域実習1
生体を構成する要素(原子、分子、細胞、組織、システム)を学び、その集合およびネットワークとしての生命を論理的に考えられる能力や問題解決を行うための能力を磨く。リーディングプログラムの教員によるメンターシップを受けながら、幅広い知識と研究手法を学ぶ。

到達目標:

  1. 生体を構成する要素(原子、分子、細胞、組織、システム)を理解し、それらを階層的に捉えられる能力を獲得すること
  2. 生体統御ネットワークを解析したりその破綻を改善する上で有用な技術の創成を目指して、そのための基礎を身につけること

2年目コースワーク

講義名 内容
基本プログラム1 免疫システムの破綻としての疾患

このモジュールでは、生理学的・病理学的観点から免疫系について詳しく学び、免疫システムの破綻によって起こる疾患についての理解を深める。免疫系疾患についての論理的思考力や情報活用能力を養う。
到達目標
  1. 免疫系要素(原子、分子、細胞、組織、システム)と構成を説明できること
  2. 免疫系ホメオスタシス、また働きについて説明できること
  3. 直接的、間接的に免疫システムを介して引き起こされる疾患について説明できること
基本プログラム2 創薬と問題解決

このモジュールでは、構造生物学からワクチン化学などの基礎生命医科学を紹介し、治験を含めた創薬過程について詳しく学ぶ。基礎医科学と臨床医療において、論理的思考力や問題解決力を養う。
到達目標
  1. 有機高分子の構造に基づいた蛋白科学の基礎を説明できること
  2. 化学物質、核酸、ワクチンを含む有機性創薬の開発経緯について説明できること
基本プログラム3 生体システムの破綻による疾患をターゲットとする分子創薬

自己免疫疾患、骨疾患、慢性的炎症、癌腫に焦点を当て、このモジュールでは、大学・製薬会社の観点からみた、新薬の分子ターゲットを見定めるための疾患原因・進行に関与する分子メカニズムについて学ぶ。基礎医科学と臨床医療において、論理的思考力や情報活用能力を養う。
到達目標
  1. 疾患発生分子メカニズムをどの様に調べるのかについて説明できること
  2. 様々な疾患に対する新薬分子ターゲットの定め方について説明できること
  3. 新薬開発の取り組みについて説明できること
基本プログラム4 免疫系と神経系の比較

このモジュールでは、免疫系と神経系のクロストークの基礎を学び、特にこの2系の相互作用による機能と疾患について学習する。生命機能において一つの系統が持つ他系統への影響について考えを深め、論理的思考力や情報活用能力を養う。
到達目標
  1. 神経系要素(原子、分子、細胞、組織、システム)と構成を説明できること
  2. 神経系のホメオスタシスや働きについて、免疫系と比較して説明できること
  3. 神経系疾患とその病態生理について、さらに免疫系とのクロストークについて説明できること
基本プログラム5 幹細胞と再生医学

このモジュールでは、幹細胞研究、バイオマテリアルの開発、再生医学においての挑戦また先進性について詳しく学ぶ。挑戦することが何故トランスレーショナルリサーチに欠かせず極めて価値のあるものかを学習する。
到達目標
  1. 再生治療法や再生医学の概要について説明できること
  2. 幹細胞の働きや特徴について説明できること
  3. 再生医療における最先端工学技術について説明できること
  4. 最先端の再生医療法について説明できること
基本プログラム6 生体統御システムを解き明かすイメージング学

光学顕微鏡、蛍光プローブ、放射性物質また磁気を用いた画像撮影法など近年急速に開発され、生体医学に大きく貢献しているイメージング技術の原理と応用について深く学ぶ。生体統御システムの解明にイメージング先端技術がどのように貢献しているかを理解する。
到達目標
  1. イメージング先端技術の原理、応用について説明できること
  2. 光学顕微鏡、蛍光プローブ、放射能物質また磁気を用いた画像撮影技術のメカニズムを説明できること
  3. これらイメージング先端技術がどのように各研究分野の進歩に貢献しているかを説明できること
異分野領域実習 学際的な研究を行う能力を涵養するために、学生は博士研究をする教室ではない別の研究室で、研修を行う。異分野の研究内容・方法論などに触れ、分野外の教員から集中的な指導を受ける。
到達目標
  1. 研修中に使う実験技術を習得すること
  2. 異分野領域で学んだ技術と知識を自己の研究に取り込み、活用できるようになること
  3. 異分野研究領域で文献検索できるようになること
基礎領域実習2 生体を構成する要素(原子、分子、細胞、組織、システム)を理解し、それらを生命ネットワークとして論理的に考えられる能力や問題解決のための能力を磨く。リーディングプログラムの教員によるメンターシップを受けながら、幅広い知識と研究手法を学ぶ。
到達目標
  1. 生体を構成する要素(原子、分子、細胞、組織、システム)を理解し、それらを階層的に捉えられる能力を獲得すること。
  2. 生体統御ネットワークを解析したり、その破綻を改善する上で有用な技術の創成を目指し、そのための基礎を身につけること。
海外
インターンシップ
グローバル化の進む教育・研究の現場で、コミュニケーション能力を含む国際感覚を養うために、モントレー大学院(アメリカ合衆国)、または、GE Healthcare/トゥルク大学(スウェーデン/フィンランド)での約1ヶ月間の研修に参加します。
到達目標
  1. 実践により英語でのコミュニケーションに慣れること
  2. 英語スピーキングにおいて、内容・構成・ロジカルフロー・提示法・言葉使い・言い回しをアカデミックに使えるレベルまで達すること
  3. 英語ライティングにおいて、文法・シンタックス・スペリング・言葉の選び方をアカデミックに使えるレベルに達すること。また、図表などを使った情報の提示が効果的にできること

3年目コースワーク

講義名 内容
生体統御医学 A 所属研究室で研究活動を行う。恒常的に実験内容と研究計画についてIPBS若手教員と議論する。他分野の研究者が集まる集会(公式・非公式を問わない)において、生体統御医学A履修中それぞれ1回は英語でのプレゼンテーションを行うことが必修。
到達目標:
  1. 生体を構成する要素を理解し、それらを階層的に捉えられること。
  2. 実験を遂行する上で、当初の実験計画に問題が生じた場合に生体統御ネットワークのコンセプトに基づいた解決策を見いだすことできること。
  3. 口頭発表、ポスター発表において自身の研究内容・研究意義を効果的に且つ分野を越えて説明できるようになること。
生体統御医学 B 所属研究室で研究活動を行う。恒常的に実験内容と研究計画についてIPBS教員と議論する。他分野の研究者が集まる集会(公式・非公式を問わない)において、生体統御医学B履修中それぞれ1回は英語でのプレゼンテーションを行うことが必修であり、その際に、自己の研究成果の社会への具体的な波及効果の可能性にも言及して発表を行うこと。
到達目標:
  1. 単に生体を構成する要素だけでなく、階層的に、生体のシステムとしての動態を理解し、問題を提起できること。
  2. 複数のアプローチに基づいて問題解決策を見いだすことできる能力を獲得すること。
  3. 英語および日本語の両方で、口頭発表、ポスター発表において自身の研究内容・研究意義を効果的に且つ分野を越えて説明できるようになること。