TOP > NEWS & TOPICS > 松村憲佑さん(4期生)「NEURO2019」国内Travel Award, 若手道場優秀発表賞受賞

NEWS & TOPICS

Meet the Leaders Event Announcements Post-event Reports Academic Achievements and Awards Admission/ Stipend Related Newsletters / Miscellaneous

松村憲佑さん(4期生)「NEURO2019」国内Travel Award, 若手道場優秀発表賞受賞

 Academic Achievements and Awards
2019.8.7  

NEURO2019: 第42回日本神経科学大会・第62回日本神経化学会大会合同大会(2019年7月25日~28日、新潟)において、
4期生の松村憲佑さんが国内Travel Awardと若手道場優秀発表賞を受賞しました。以下、松村さんの受賞コメントです。

「自閉スペクトラム症関連遺伝子POGZの患者特異的de novo変異の大脳皮質神経分化における表現型解析 (ASD-related de novo POGZ mutations disrupt cortical neuronal differentiation)」という演題で口頭発表させて頂きました。
自閉スペクトラム症 (ASD) は発症の分子基盤が不明であり、根本的な治療法が存在しない神経発達障害です。ASD患者の多くは孤発例であるため、患者に生じるde novo突然変異がその原因として注目されています。当研究室を含む多くの研究室がde novo変異を同定したPOGZは、報告されたde novo変異の数が最も多い遺伝子であり、ASDとの関連性が強く示唆されます。これまでに私たちはPOGZが胎生期大脳皮質神経幹細胞の神経分化を制御することを見出しましたが、POGZのde novo変異が脳発達に与える影響は未解明でした。そこで本研究では、マウスおよび患者由来iPS細胞を用いてde novo変異型POGZの表現型を解析しました。その結果、de novo変異によるPOGZの機能低下が神経発達の異常、ひいてはASD発症に繋がる可能性が初めて示されました。自閉スペクトラム症のde novo変異研究において、マウスおよび患者由来iPS細胞を用いて、個々の変異について解析した研究の例は少なく、本研究はASDの分子病態解明のための重要な知見として高く評価され、今回の受賞に至りました。

松村さん、ダブル受賞おめでとうございます。

 
(左)Travel Award受賞 (右)若手道場優秀発表賞受賞