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松村憲佑さん(四期編入生)の論文が「Nature Communications」に掲載されました
Academic Achievements and Awards
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2020.4.2 |
今春に当プログラムを修了した松村憲佑さん(第四期編入生)を含む研究グループが、自閉スペクトラム症患者に生じている遺伝子突然変異が脳の発達や社会性に変化をもたらす分子メカニズムを解明し、その研究成果が国際的な総合学術雑誌「Nature Communications」の電子版に2月26日(水)(英国時間10時、日本時間19時)に掲載されました。
本研究成果のポイントは以下の通りとなります。
- 自閉スペクトラム症(自閉症)は、胎児期に始まる脳発達の異常によって発症すると考えられていますが、発症のメカニズムはほとんど不明であり、また根本的な治療法は存在しません。
- 本研究で解析の対象にしたPOGZ遺伝子は、自閉症患者から同定された突然変異が最も多く存在する遺伝子であり、その解析により、自閉症のメカニズムの一端が明らかになることが期待されますが、その詳細は未解明でした。
- POGZ遺伝子に突然変異を持つ自閉症患者由来のiPS細胞、および同じ変異を導入したヒト型疾患モデルマウスを独自に作製し、POGZ遺伝子の突然変異が自閉症の病態と関連することを発見しました。
- 本研究成果をもとに、POGZが制御する神経機能を標的とした創薬研究により、自閉症の新たな治療薬の開発に発展することが、将来的に期待されます。
詳細は、大阪大学の研究情報公開サイトResOUに掲載されております。
http://resou.osaka-u.ac.jp/ja/research/2020/20200226_2