生体統御ネットワーク医学教育プログラム 大阪大学国際共創大学院学位プログラム推進機構 博士課程教育リーディングプログラム

4月21日に第16回Meet the Leadersが開催されました。

的場先生は、オックスフォード大学出版局株式会社(OUP)にて部長をされており、今回はOUP における経験をもとに「学術出版の世界から見たリーダーとは」というテーマで講演をしていただきました。
OUP は出版業界において世界最大かつ長い歴史を持った企業であり、多くの社員が企業のポリシーに賛同して入社してきたという少し変わった企業でもあるそうです。
的場先生は様々な部署での業務を経験されたあと部長職に就かれました。
そして実際にチームを率いていくようになってから感じたリーダーの長所や短所、今までの困難な経験や将来のビジョンについて教えていただきました。

的場先生が率いるチームは各々が役割を持った横に広いチームであり、その上女性の割合が高いというあまり日本的ではない環境だそうです。
チームを運営していくにあたって理想のリーダー像というものはあるものの、実際には人間関係の相性もあるため、相性の合わない部下との接し方についても言及されました。
人的管理に関しては、基本的には干渉しすぎないようにされているそうですが、部下に何かしらの問題が生じた際は出来る限り早期の対処を心掛けられているそうです。
また、この点については学生の研究室生活とも共通点が多かったため特に多くの質問が出ました。

チームを率いるリーダーになるとそれだけ大きな目標を達成できるという利点もありますが、それだけ人的管理の労力も増え社内政治など影の役割も生じてくるそうです。

社内政治は特にイギリスで活発に行われており、海外で働く場合にその国の文化をいち早く認識する必要性を感じました。
そして実際私たち学生が出会った尊敬するリーダーや、将来なりたいリーダー像についても活発な議論を行いました。
今まで出会った尊敬するリーダーとしては、学生のモチベーションを上げることの出来る先生、答えを提示するのではなく後輩に主体的に考える機会を与えることの出来る先輩などが挙げられました。

全体として、人に仕事を任せることの出来、部下との距離が近いリーダーが求められている印象でした。
普段知ることのない出版業界の事情についても学ぶことができ、将来の論文投稿を意識することもできたのではないかと思います。
最後になりましたが、大変ご多忙の中御講演をいただいた的場先生に御礼を申し上げ、第 16回 Meet the Leaders の報告とさせていただきます。

第4期生　松浦友紀