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【海外インターンシップ/ウプサラ・トゥルク】報告

 Post-event Reports
2016.9.12  

2016年9月4日(日)から10月2日(日)まで、GEヘルスケア研究所(スウェーデン・ウプサラ)とトゥルク大学(フィンランド・トゥルク)に て、4期生の松浦友紀さん、山口絢加さん、GAO Jingchiさん、 大西真駿さんの4名が、海外インターンシップを行っております。


2016年9月10日/No.1
以下、チームリーダーの松浦友紀さんからの報告です。

スウェーデンのウプサラでの1週間の生活が終わりました。到着した日から天気は晴れ続きで、幸い体調を崩すこともなく過ごすことが出来ています。GEヘルスケアには、バスは使わず片道徒歩45分ほどかけて通っています。信号のない横断歩道では歩行者が絶対に優先されるという法律があるため、日本であれば歩行者が渡る前に車がスピードを上げて通過するところを、こちらでは必ず停車してくれます。また、自転車用の道も整備されているため、歩行者は危険を感じる ことなく歩くことが出来ます。

GEヘルスケアでは、月曜は自己紹介をした後、GEとこの研修の概要の説明、そして危機管理について講義を受けました。また、その日は少し早めに終わり、GEヘルスケアで働かれている平野さんがバスの乗り方、ウプサラの町について教えてくださったため、早くにウプサラでの生活に慣れることができまし た。火曜と水曜はÄKTA avantの仕組み、クロマトグラフィーについての講義を受け、実際にÄKTAを操作しました。ÄKTAに対する指示をソフトウェアで作成し、様々な要素の違いが結果にどのように表れてくるのかを検証しました。そして、木曜と金曜はカラムのパッキングの方法を教わりました。パッキングの後、そのカラムがどれ程優れているのかということを(中略 研究内容)という操作で確かめ、数値が良くなければ改善するという作業を繰り返しました。その後、さらにそのカラムの性質を詳しく調べるためのテストにかけ、この週の研修は終了しました。

この週の木曜の午後は、ちょうどLifeScienceDayという年に一回GEヘルスケアで開催されるイベントがありました。社員以外は参加できないのですが、普段交流のない部署の社員がポスター発表や社員食堂での議論を通して、新しいアイデアを創造していくそうです。

実験を失敗することもありましたが、GEの方たちの助けによってとても充実した一週間を送ることが出来ました。親切な方ばかりで、直接私たちの研修 に関わっていない方でも積極的に話しかけてくださり、こちらから質問をしても気さくに話してくださるので、とてもありがたいです。

今週末は「The Culture Night」というウプサラで開かれるお祭りに参加する予定です。

松浦友紀

 
GEヘルスケア前にて 

       
The Culture Nightにて                 


2016年9月19日/No.2
以下、大西真駿さんからの報告です。

相変わらず、インターン先へは徒歩で通っております。時間のかかるものですが、ウプサラの街並みを眺めながら歩くのは非常に心地よいです。

週の前半では、(中略 研究内容)を評価いたしました。表面上の技術だけでなく、結果の解釈など深部に至るまで不明なところを担当の方に指導していただき、一つの技術を自分のものとして吸収することができたかと思っております。水曜日、木曜日、金曜日は、(中略 研究内容)を評価いたしました。ここで得られた結果は、インターン最終日に行われる結果報告会にて発表する予定であります。総じて研究環境は非常に機能的・開放的で全く窮屈ではありません。そのおかげで、疲れを感じずに1日作業することができます。

上司の方々も明るく朗らかで、我々の質問に対しても同じ目線に立って理解しやすく対応してくださります。自ら学ぶ姿勢が必須であることは至極当然ではありますが、このような人柄を持ち合わせた方々と共に仕事を進めることができることは、我々にとって非常に幸福であり、ありがたいです。

業務開始から2週間が経過しましたが、実験器具やオフィスの物質的な環境の整備だけでなく、人間関係や個々のモチベーションの向上といった人的環境の整備も徹底されているような印象を強く感じました。

残り一週間ほどで業務も終了となりますが、技術だけでなく上司の方々のプロジェクトに対する姿勢なども含め多くを学べるよう励んで行きます。

大西真駿

 
GEの上司との夕食会にて                      ファールン銅鉱山(世界遺産の一つ)にて

2016年9月27日/No.3
以下、GAO Jingchiさんからの報告です。

We finished the third week of our internship in GE Healthcare, which was also our last week in Uppsala, Sweden. Following the purification of His-GFP by the AKTA using a number of different column prototypes in the previous week, this week we analyzed the samples acquired in last week using the Amersham PhastSystem and the Biacore developed by GE. By analyzing these samples, we evaluated the performances of the columns that we used last week.

On Monday and Tuesday, we analyzed the purified His-GFP samples (中略 研究内容), the purities of the samples could be evaluated.

From Tuesday afternoon we started using the Biacore,(中略 研究内容).

All the experiments were finished by Wednesday and on Thursday we summarized all our data and prepared for the final presentation. On Friday we made our final report and present our work of the past three weeks to people in GE and ended the internship in GE Healthcare.

Saturday was a free day and on Sunday we took airplane to Turku, Finland. We will spend the next week in the University of Turku.

Jingchi Gao

2016年10月1日/No.4
以下、山口絢加さんからの報告です。

北欧組は、GEヘルスケアでの三週間の研修を終えた後、フィンランドのトゥルク大学で1週間研修を行いました。

日曜の午後に、ストックホルム・アーランダ空港からフィンランド・トゥルク空港へ飛行機で移動しました。飛行時間はおよそ四十分と短く、あっという間のフライトでした。トゥルク空港で宮坂先生が出迎えて下さり、宿泊先であるトゥルク大学のゲストハウスまで案内していただきました。

月曜は、トゥルク大学のBiocityと呼ばれる建物を訪問しました。Biocityには、トゥルク大学の研究室に加えて様々なベンチャー企業が入っており、活発な産学連携が行われているようでした。その後、火曜と木曜に行われる研究発表のリハーサルを行いました。用意してきたスライドを宮坂先生と他の学生の前で発表し、説明の足りない箇所、スライドの不備や英語の発音の誤りを指摘していただき、本番に向けて念入りに準備を行いました。

火曜は、各自、自分の研究分野に近い研究室を訪問しました。1対1あるいはそれに近い少人数の場で、現在行っている研究について発表し、その後ディスカッションを行いました。訪問先の研究内容をお聞きし、また研究室を案内していただき、新たな知見を得る事ができました。

水曜の午前は、木曜の若手研究発表会に向けて各々準備を進め、午後からはヘルシンキ大学を視察しました。松浦さんの研究室で以前研究を行っていたフィンランド人の方が、大学を案内してくださいました。ヘルシンキ大学構内は広々としており、北欧らしいデザインがなされたキャンパスでした。特にヘルシンキ大学の図書館は外観が非常に洗練されており、館内も非常に静かな環境で、勉学に打ち込むには最適な環境のように思われました。その後、大学構内を案内してくださった方の研究室を訪問し、実際に実験で使用している実験装置のデモンストレーションをしていただきました。

木曜の午前は、ベンチャー企業のFaron Pharmaceutical社を訪問しました。FaronのMikael Maximow博士に、Faronで開発している新薬や、フィンランドのベンチャービジネスの実情やキャリアパス等に関して、博士の経験を交えながら詳しく話していただきました。Mikael Maximow博士は気さくな方で、学生からの質問に対しても真摯に答えて下さいました。午後からは、トゥルク大学の博士課程の学生やポスドクの方と若手研究発表会を行いました。この発表会では、大阪大学から学生4人、トゥルク大学からも4人の方が発表されました。様々な質問や助言をいただき、自分の研究意義をしっかりと理解し、それを相手に明確に伝える事が重要だと痛感いたしました。

金曜は宮坂先生の研究室のラボミーティングに参加させていただきました。研究室では複数のプロジェクトが並行して動いているので、毎回発表するテーマを決め、データがある人が発表するという形式で行われているそうです。発表後は活発なディスカッションが行われていました。その後は、ヘルシンキへ研修に行き、フィンランドの文化に触れることができました。

最後になりましたが、このような貴重な機会を提供してくださったIPBSの先生方、IPBS事務局の皆様、丁寧に指導して下さったGEヘルスケアの皆様、私たちの研究内容に関して数多くのフィードバックを下さったトゥルク大学の皆様に心より感謝申し上げます。この経験を糧に、国際的に活躍するリーダーとなれるよう今後も研鑽を重ねてまいります。

山口絢加


Faron Pharmaceutical社にて


トゥルク城にて