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【海外インターンシップ/カロリンスカ研究所】報告

 Post-event Reports
2017.8.21  

2017年8月13日(日)から10月1日(日)まで、カロリンスカ研究所(スウェーデン・ストックホルム)にて、5期生の金 南憲さんが、海外インターンシップを行っております。

以下、金 南憲さんからの報告です。
2017年8月19日/No.1

IPBS5期生の金です。
8月14日からスウェーデン、カロリンスカ研究所で海外研修を始め、1週間がたちましたので、報告いたします。

Stockholm Arlanda空港に到着した初日は、Pick Upサービスの方が迎えに来てくれて、順調に寮まで移動でき、その後も生活面では特に問題なく過ごしています。

指導教員のJonas Fuxe博士やポスドクの方々みんな親切にしてくれて助かっています。Fuxeグループでは、がん細胞がTransferする際のメカニズムを研究しています。がん化した上皮細胞はEpithelial-mesenchymal transitionを経て転移しますが、そのSignal Pathwayや各種サイトカインの役割を解明する仕事です。

2つの理由があって、本格的な活動は来週からになると思います。まずカロリンスカのシステムに登録するのに少し時間がかかることと、そしてメンバーの一人がまだ休みから来週に戻るので、そのあと総合的な会議をして研究の方向を決められるためです。今は関連のPaperをもらって読んだり、Cell Cultureのプロトコールを教えてもらっています。

Fuxe博士に会って話す前までは、自分が本当にやっていけるかどうか心配でしたけど、みんなすごく親切に話してくれて、内容もとても面白かったので、これからも積極的に取り組みたいと思います。

金 南憲

2017年8月27日/No.2

IPBS5期生の金です。
カロリンスカ研究所で海外研修を始め、2週間が経ちましたので、報告いたします。

PhD研究員のAzadehさんの指導を受けながら腫瘍の特性が発現されている(中略研究内容)を培養し、(中略研究内容)を比較・観察する実験を行いました。先週から今週の水曜日まではCell Culture, Splitting, Seedingを行い、ふさわしい条件下で細胞を培養しました。そして今週の木、金曜日には(中略研究内容)を行い、上皮細胞のがん化に関わっているとされているタンパク質やサイトカインの様子を解析しました。その結果、ごく限られた時間で特定のタンパク質が現れ、消えてしまう現象を確認しました。メンバーの皆さんもすごく面白い結果だと言いました。具体的な解析の結果は、来週に戻られるFuxe博士と一緒に考察する予定です。

こういう感じで研究の方向も決まり、その内容もすごく面白いと感じています。生活面でも特に問題なく過ごしています。これからも頑張って良い経験を重ねて行きたいと思います。

金 南憲

2017年9月3日/No.3

IPBS5期生の金です。
カロリンスカ研究所で海外研修を始め、3週間が経ちましたので、報告いたします。

実験は先週に続いて行っています。(中略研究内容)を同時に培養し、(中略研究内容)が加われた後の両細胞株の様子を比較・観察する実験を行っています。先週、培養した両方の細胞株(中略研究内容)を行った結果、上皮細胞のがん化に関わっているとされているタンパク質がごく限られた時間で現れ、消えてしまう現象を確認しました。

指導教員のFuxe博士と一緒に考察しましたが、Fuxe博士もやはりすごく面白い結果だと言いました。1~2回実験をリピートしてみて、同じ結果が得られれば、(中略研究内容)などを行い、具体的な様子を観察することを勧められました。来週は先週と同じ実験を繰り返すと思います。同じ結果が得られたらかなり面白い発見になると期待しています。

生活面では特に問題なく過ごしています。寮の同じフロアの学生たちとも一緒に夕飯を食べながら話したりしています。これからも頑張って良い経験を重ねて行きたいと思います。

金 南憲

2017年9月10日/No.4

IPBS5期生の金です。
カロリンスカ研究所で海外研修を始め、4週間が経ちましたので、報告いたします。

今週は、主に2−3週目の実験をリピートして行いました。先週まで行った(中略研究内容)の結果、上皮細胞のがん化に関わっているとされているタンパク質がごく限られた時間で現れ、消えてしまう現象を確認しましたが、今回は(中略研究内容)を用いて、実際の細胞の様子をより具体的に確認しました。これからは、細胞をより細分化したTime pointにて培養・解析を行っていく予定です。

生活面では特に問題なく過ごしています。ストックホルムの気温は平均15度で、とても快適に過ごしています。寮にサッカークラブがあったので今日参加してみました。久々の運動はすごく楽しく、毎週参加するつもりです。これからも積極的に、研究・交流両面で良い経験を重ねて行きたいと思います。

金 南憲

2017年9月17日/No.5

IPBS5期生の金です。
カロリンスカ研究所で海外研修を始め、5週間が経ちましたので、報告いたします。

実験のプロトコールは前とほぼ変わらなく、(中略研究内容)と(中略研究内容)のための細胞をより細分化したTime pointで培養しています。前はPhDの先輩に指導を受けながらやりましたけど、一人でもある程度できるようになりました。

生活面では特に問題なく過ごしています。朝と夜は10度ぐらいで少し寒くなってきました。長袖を持ってきてよかったです。最近は油っこい料理に飽きてきて、いろんな料理に挑戦しています。これからも積極的に、研究・交流両面で良い経験を重ねて行きたいと思います。

金 南憲

2017年9月25日/No.6

IPBS5期生の金です。
カロリンスカ研究所で海外研修を始め、6週間が経ちましたので、報告いたします。

5週目に続いて細分化された時間帯で細胞を培養・採取し、がん転移に関わっているとされているいくつかのタンパク質の様子を観察しています。細胞培養、採取、Western Blotなどの作業はかなり慣れてきて、今まで得られた結果をラボの皆でディスカッションしました。ターゲットとしていたがん転移タンパク質の様子がだいぶ分かり、時間に対する検量線を描けるようになりました。もう少し時間があったらLive Imagingまで進めたかもしれませんが、現時点では難しいといわれて、すごく残念でした。

生活面では特に問題なく過ごしています。週末はStockholmのGamla Stanにある王宮・国立博物館などを訪問しました。最後の一週間も積極的に、研究・交流両面で良い経験を重ねて行きたいと思います。

金 南憲

2017年10月3日/No.7

IPBS5期生の金です。
カロリンスカ研究所で海外研修を始め、最後の7週間が経ちましたので、報告をいたします。

今回のインターンシップで行った主な研究は、上皮細胞のがんが転移する際の特定タンパク質の様子を観察することでした。研修を行いながらCell Cultureと様々な観察のテクニックを習い、細胞生物学の背景知識も増えたと思います。今回は大きいプロジェクトの中でごく一部しか進めておりませんが、小さいけど生物学の1ページに貢献したと思います。今までの自分の研究では、脳波、筋電図、MRIなどを用いて体を観察しており、巨視的な観点から人を見ていたのですが、今回の研究では微視的な観点から人を見ることができ、とてもいい経験になったと思います。数時間おきに固定した細胞の様子を観察して、特定のタンパク質の変化は確認しましたが、次に行う予定だったLive Imagingでその様子をリアルタイムで見られなかったのは残念です。もう少し時間があったらいいなって思いました。

異文化の人との交流もすごくいい経験になったと思います。同じラボにはドイツ・イラン・デンマークから来たPhD研究者の先輩がおり、とても親切に教えてくれた先輩方に感動しました。

寮の同じフロアはヨーロッパの諸国・アメリカ・中国からの学生たちがいて、一緒にご飯を食べながらお互いの文化の違いに関して話をしたり、社会・政治の話をしながら、グロバールなマインドに触れたと思います。

海外研修の前には全然知らないところに行って、知らない人と会って、慣れてない研究をするということですごく心配していましたが、皆様のおかげですごく有益な経験ができました。このように良い機会を頂いて心から感謝致します。大変ご心配をおかけして、ご迷惑をかけてしまいましたが、今後とも何卒よろしくお願いいたします。

金 南憲


ラボのメンバーと